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[TPP交渉] TPP全体会合にて大筋合意、世界GDP40%の巨大経済圏誕生

TPP大筋合意、交渉5年半、巨大経済圏誕生へ


最終更新日 2015/10/07

読売新聞の報道によれば、環太平洋戦略的経済連携協定(以下、TPPと称する)交渉に参加12ヵ国は4日(日本時間5日夜)、米ジョージア州アトランタの閣僚会合にて共同記者会見を開き、交渉が大筋合意に達したとする声明を発表しました。閣僚会合は9月30日から2日間の日程で始まりましたが、特にバイオ医薬品や乳製品の分野で交渉が難航、2度にわたって日程を延長して最終調整が行われました。

TPPは、モノの関税だけでなくサービス、投資の自由化を進め、知的財産など幅広い分野で21世紀型のルールを構築するもので、アジア太平洋地域に経済規模で世界の4割を占める巨大経済圏が誕生します。今回の閣僚会合では、新薬データ保護期間をめぐり、米国が12年から実質8年に短くする妥協案を提示、5年以下を主張していたオーストラリア(以下、豪州と称する)は受け入れ、合意しました。乳製品ではニュージーランド(以下、NZと称する)が米国などに輸入の拡大を求めていました。

共同記者会見に先立ち、甘利TPP担当相は記者団に「TPPは21世紀型のルール、貿易のあり方を示す大きな基本になる。この基本は世界のスタンダードになっていく」と意義を強調した。議長役のフロマン米通商代表部代表は記者会見で、「成功裏に妥結したと発表できることをうれしく思う」と述べており、紆余曲折はありましたが5年半に及ぶ貿易・通商交渉にようやく終止符が打たれたといえます。

今回のTPP交渉では協定の改正や加入、関税撤廃などの発効条件などを「最終規定」に盛り込んでいます。一部の参加国が政治情勢などで国内手続きが滞っても協定を発効できるようにしたかたちです。関税撤廃などの効力が発生する条件として、全参加国が2年以内に議会承認などの国内手続きを終えられない場合、国内総生産(以下、GDPと称する)の合計が85%以上を占める6ヵ国以上が合意すれば発効できるように定めています。

具体的には現在の参加国の国際通貨基金(以下、IMFと称する)発表のGDPをみると、日米のどちらかが欠ければ発効できない仕組みで、日米主軸の通商協定の枠組みであることが鮮明になっています。IMF統計のGDPによれば、2013年時点で米国のGDPが域内の約60%、日本は約18%を占めています。日米のどちらかでも国内手続きを終えられないと合計で85%以上に達しない仕組みであり、TPPはまさに日米主体の環太平洋経済同盟といえます。

現在TPP加盟を希望している国・地域は韓国、タイ、インドネシア、フィリピン、台湾、コロンビアの6ヵ国です。これらのGDPを合算すれば、最終的にTPP加盟国の全体GDPは50%超の巨大経済圏となり、世界の半分を占める経済規模となることが想定されます。世界経済GDP50%超の巨大市場が統一した意志に基づいて行動するとき、またTPP加盟国が世界のあらゆる出来事に関与することで、世界事情のイニシアティブを握れることができます。21世紀は数ヵ国の経済大国で世界事情のイニシアティブを握る時代ではなく、周辺諸国と連帯して、総意としてのイニシアティブを執っていく連合国型が求められている時代といえます。

安倍晋三政権はTPPを成長戦略の柱に据えており、自動車などの工業品の輸出拡大や輸入食品の値下げといった恩恵が期待されます。協定が発効すれば、領域内でのモノや人材、サービスのやりとりが盛んになり、経済が大きく活性化することが期待できます。日本は少子高齢化で国内市場が縮小に向かう中、米国や新興国の需要を取り込み、新たな成長のエンジンにしたいところです。一方で輸入米の特別輸入枠の新設などで農業への打撃も懸念されており、安倍内閣は影響を最小限に抑えるため、「国会承認を求めていくまでの間に、国内対策を取りまとめ、万全の措置を講じる」との安倍首相の会見にあったとおり、全閣僚が参加するTPP総合対策本部の設置を表明しています。

TPPの意義としては、安倍首相の会見にもありましたように自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった価値を共有する国々とともにこのアジア太平洋に自由と繁栄の海を築き上げ、かつてない規模の人口8億人、世界経済の4割近くを占める巨大経済圏、経済同盟国(もしくは連合国)の誕生にあります。国家百年の計といえるTPPの締結は貿易に国境がなくなり、世界のバラエティーあふれる商品を手に入れられ、私たちの生活を豊かにしてくれます。一方で生活が豊かになるということは、偽造品等の大量流通も否めない事実といえます。

そこで当法人が関与する「第18章知的財産分野」の知的財産権保護の権利行使は以下のとおりの取り決めがなされています。

[TPP協定文 第18章知的財産分野]
●知的財産権保護の権利行使
WTO・TRIPS協定やACTA(偽造品の取引の防止に関する協定)と同等又はそれを上回る規範の導入。

不正商標商品又は著作権侵害物品の疑義のある、輸入・輸出されようとしている物品、領域を通過する物品について、権限ある当局が職権で差止め等の国境措置を行う権限を付与(ただし、通過物品については、荷宛国への侵害疑義物品情報提供をもって代替が認められる)

FAPRAの主体事業である「ACTA事業」を通じて、TPP加盟国の一般消費者が中華人民共和国産の海賊版を買わされて後悔することがなくなり、幅広い分野で品質の高さが正しく評価される公正なルールを共有し、持続可能な自由経済圏を還太平洋地域に創りあげるために私たちFAPRAはTPP大筋合意を基点として、知的財産権保護の権利行使等の更なる活動に励んでいく所存です。

画像・記事引用:読売新聞 10月5日(月)21時07分、日本経済新聞 10月6日(火)12時47分

2015年10月06日19時30分配信
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